『ノルウェイの森』

なんか早起きしちゃったので、朝からiTunesでレンタルしてあった『ノルウェイの森』を観た。

原作好きだとつらいかもしれないけど、そうでなければ見所のある映画だと思う。

個人的には、直子が原作の5割増で気持ち悪い女だった以外は特にがっかりしなかった。

あ、でもハツミさんが「システムなんてどうでもいいのよ!」って切れるシーンはやって欲しかったな。あと、永沢さんからの手紙を破って捨てるところまでやって初めて永沢さんカップルの登場する意義があると思うんだけど、そこが無かったのも残念。

ジョニー・グリーンウッドの音楽はよかった。でも、直子の死ぬところの音楽はちょっと怖すぎじゃないだろうか。あと、音楽だけじゃなくて大学内の映像とかもそうだけど、60年代の日本ってあんなにおしゃれじゃないだろなー、って感じ。まあ、生まれてないからわかんないけど。

あと、緑がイメージに近くて可愛かっただけに、カットされたいろんなエピソードがもったいなかったな。

緑もそうだし他の部分もそうなんだけど、全体的にストイックすぎて、原作にあったユーモアの部分がばっさりそぎ落とされていてそれがさみしかった。まあ、それを再現しようとして失敗する映画が一番イタいので、ある意味正解なのかもしれない。

というわけで、俺は自分で思っていたより原作のファンだったということがわかったのであった。

原作は何回か読み直したけど、最後に読んだときに感じた「青臭くてたまらん」という自己嫌悪的な感覚を味わった。映画でもそういうのもそれなりに味わえたので、そういうところまで楽しめる自信がある人にはおすすめです。