ねぎしナイトvol.22

音楽

主催する音楽イベント「ねぎしナイトvol.22」を終えて、へろへろになりました。

自分が集めた６組＋αの全出演者が素晴らしい音楽を奏で、合唱で盛り上がり、打ち上げまで好き勝手やって堪能しました。

あらためてになりますが、僕は音楽が大好きで、いつも音楽に救われ、またある意味では腐れ縁として、自分なりに音楽と付き合いながら生きています。そしてこうやって音楽イベントを開いている。

音楽イベントとはどうあるべきか？

いろいろなレベルや考え方があり、いろいろな答えがあると思いますが、自分がやるなら「自分が一番、本当に楽しめるイベントをやる」これが一つの正解だと信じています。動員とか収支とか、将来性とかネームバリューとか…そういうことを気にしなければいけないイベントもあるでしょうし、そういうイベントにはそれならではの輝きがあります。
ただ、自分の場合は、そういうことよりまずは自分が好きでやっていることなのだから、何か他の事のためにそれを犠牲にすると、芯がブレているということになる、そういうことだと思います。

家族。親友たち。ライブハウスで働く皆さん。中には、ほとんど知らない同士なのに音楽だけで繋がっている間柄の人。そういう人達と、それぞれとの関係に応じてコラボレーションしながら、ひとつの夜を盛り上げるのが、僕は大好きです。そういう時間が、近い未来（半年以内とか）に待っていると、日々の出会いや、努力や、悩みの結果が、ある時間を共有するための財産になっていく、なんか得した感じがするのです、お金じゃなくて、生きていることの意味づけがうまくいくというか、「生きてて良かった」「次のイベントまでがんばってみよう」つまり俺に不足がちな自己肯定感の向上とか、そういうものに繋がっていくのです。

ねぎしナイトを企画するとき、ステージはいつも尊敬できるミュージシャンにしか頼まないけど、今回なんか、「これで面白く感じてもらえないなら、もう、仕方ないかな」って、そう言いきれるほど最高のメンバーでした。そして全バンドが、期待以上の最高の演奏でした。別に出てくれた人にお世辞言ってるんじゃなくて、音楽好きでそれなりにシビアに聴いている自分が、30分の演奏を観おわって「あー、もっと聴いていたい。またライブ観たい」どのバンドでも心からそう思えたのでした。

今回、当然ながら最初から最後まで観ていたわけですが、終わって打ち上げのとき、これまで２２回やってきて初めて、「ああ、ねぎしナイトは俺の想像を超えたなあ」と思いました。うまく言葉にはできないんだけど、今回のようなイベントになるとは、我ながら本当に思ってなかった。でも、２２回、１２年、俺を信じて、俺に愛想を尽かさずに居てくれるメンバーや、興味を持ち続けてくれている人達と一緒にやってきたら、こうなったんです。それは仙台の片隅で年に２回しか見られない（けど２回は見られる）小さな祭りになり、その空間で感じられる多幸感というかハッピーなヴァイブスというか、みんなが口々に「ねぎしナイト楽しかった！」と言ってくれて、僕にとっては奇蹟や魔法のようにも感じられます。だって俺のわがままで始まった（そして半ば強引に続けている）ようなイベントなのに、なんで他のみんながこんなに楽しそうにしてるんだろう？と。俺なんか３流アマチュアミュージシャンで、みんなみたいに歌も演奏もうまくないし（まず間違いなく、全出演者中最もスキルが低い）、かといってイベンターとしてのビジョンも資本も取り柄もないのに。

でもそれが音楽なんだろうなあと思います。結局、誰かと一緒に奏でることができるという、音楽のマジックがなければこんなに続かなかったし、こんなに育たなかった。

そんな自分ですが、ステージに立つ以上演奏が常に最大の課題であり、そこが満足できない限りは、イベントの本当の意味での満足ということもないのだけど。でも潤と根岸と、今回は本当に残念ながら来られなかったけど僚くんと。このメンバーで、そしてねぎしナイトメンバーといろんなセッションやコラボをしながら、そうやって演奏する音楽がこれからも自分にとってホームであり最高のハレの舞台です。だったらその場所を自分で守っていってもいいのかな。いまさらだけど。

今回は愛する長男・ハルも、大トリのステージに落ちを付けるという大役を果たしてくれました。ご覧くだすった皆様、ハルのダンス、どうでしたか？出演を持ちかけたとき、最初はしぶっていた彼ですが、やる気になってからは自分で練習したりして、でも本番になったら緊張で泣いちゃうかなーというのもある程度覚悟してましたが、きちんとやり遂げてくれた彼を見ていて、きっと彼も人前に立つカタルシスをもう知っているのかもしれないと思いました。

あーなんか、昨日出演してくれたみんな、見に来てくれたみんな、協力してくれたみんなへの思いを、一生懸命文章にしようとするんだけど８分の５も伝えられない。もどかしいけど諦めて終わりにします。

ありがとうねぎしナイト。