ねぎしナイトvol.24

長文になります。します。

ねぎしナイトvol.24の感想!

1年前のvol.22と同じメンツを同じ2ndで開催することにした今回。
あのvol.22からねぎしナイトの楽しさがまた一段と上がったように感じていて、他のメンバーも同じ思いだったので、出演者調整は実にスムーズに進んだ。長い歴史の中では、なかなかレギュラー以外のちょうどよい出演者(出たがってくれる人たち)が見つからなくて困ったこともあるねぎしナイトだけど、今回なんかこれだけ豪華なメンバーに「出たい!」と言ってもらえて、主催者としては本当に幸せっす…。

当日になって、いつものようにメンバーが仙台に集まってくる。このイベントのためだけに神戸、静岡、東京、千葉、つくば、埼玉…残念ながら来られなかったメンバーもいたけど、実にたくさんの友達が遠くから仙台に集合してくれる。

まずはスタジオでリハーサル、今回はグッバイボーイズ・エクストリーム(以下GBBEX)としてコラボしてもらう音昏の3人と平山真衣ちゃんにも参加してもらって、コラボ曲中心に調整。当日しか合わせる機会がないにも関わらず新しいことにも挑戦してみたけど、このメンバーでのアレンジはとにかくスムーズ…みんなの力量と音楽的な親和性の高さがあってこそだと思う。このメンバーでのスタジオは短いけどクリエイティヴな時間で本当に楽しい!
いきつけのスタジオではいつも交代で部屋を使うことにしている弦内のメンバーのほか、今夜の出演者The606とも再会!テンションあがるわー!

いったん帰宅してイベント主催者としての準備などを済ませてから会場へ。昨日までの大雨で大きな被害のあった宮城県だけど、今日だけ見たらとても素晴らしい天気で街中はジャズフェスで賑わっている、毎年ねぎしナイトやってるとジャズフェスの方は殆ど見られないけど…

会場への到着が遅れて、自分も参加するはずの真夜中ギターのリハには間に合わず(メンバーのみんなごめん…)、GBBEXのリハでコラボ曲の確認をなんとか済ませる(この会場でのリハでしかあわせられなかったメンバーもいるのでした)。
なんやかやでリハが長引いてしまい、開場は20分くらい押してしまいました、外で待たせてしまったみなさん、申し訳ありません!

という感じであっという間に開演の時間。ひねりのない主催者挨拶をして、トップバッターは今回もLimo。


1. Limo
今回は3年ぶりのアルバムのレコ発ということで気合い十分の5人。ねぎしナイト以外で出演していた最近のライブも見ているけど、ライブに臨むテンションが高くてバンドとしてとても良い状態に見える。
バンドの音楽とは関係ないポイントなんだけど、最近、ボーカルのコサキのリズム感がいまいちなところを見つけると、うるっと来るようになってしまった。もう十何年も変わらない、不変の要素が逆に流れた時間を感じさせるのかもしれない。
彼の歌声は出会った20歳そこそこの頃のまま色褪せず、美佳さんや他の先輩方と絡み合ってLimoは新しい魅力を生み出し続けている。小崎がコサキング、美少女ハンターズ、ソロといった様々な形態を経てたどり着いたLimoというバンドは、ねぎしナイトが始まってだいぶたってから結成された、まだ比較的(ねぎしナイトにおいては)若いバンドではあるけど、いろんな意味で今のねぎしナイトを引っ張ってくれている存在だと思っている。古参でもあり、全24回皆勤賞のメンバーでもありがながら、新たなパワーをイベントに注ぎ続けてくれるコサキと、彼の良さを引き出してくれるLimoのメンバーの存在があってこそ、ねぎしナイトが今のように盛り上がっているのは間違いない。いろんな事情で早めの時間帯にしか出演してもらえないのだけど、もし可能なときがあればトリを飾ってもらいたいと思っている!
そんなLimoの待望の新作「i/o」は前作以上にパワフルで、制作にじっくり時間かけただけのある力作に仕上がっている、各メンバーの持ち味もライブ以上に活かされていておすすめ!うちの家族もコーラスで参加させてもらっています!
https://limolimolimolimo.wordpress.com/


2. 弦内
Dr.の松岡が残念ながら欠席ということで、普段はパーカッションのやちさんが代打ドラマー。
松岡はファンキーかつ軽やかな16ビート感(8ビートを叩いていても)が持ち味だと思うんだけど、やちさんは同じ曲を叩いても8ビート的でロックよりのサウンドになる、二人のドラムの違いも長年のファンとして楽しんだ。やちさんとはシブオンプス、こやまさとしバンドといった在仙メンバーでのバンドでご一緒させてもらっているのだけど、ここ数年ドラムがぐっとグルーヴィになっていてますます素敵。最近別のライブでも絶好調のMCが控えめだったのは残念!enn界隈では「チャゲの人」としての認知も広まっているので、その辺もねぎしナイトでもっとフィーチャーできたらいいなあ。
弦さん内田さんはねぎしナイトメンバーの中でも最も先輩クラスの方々なのだけど、家庭や仕事で背負うものが大きくなりながらもねぎしナイトのステージでは音楽に魂を燃やす様を見せてくれるし、「自分もずいぶん歳をとったけど、あの二人(あ、やちさんも)があれだけ輝いているんだから、まだまだ俺も頑張ろう」と思わせてくれる。ずっと背中を追いかけていきたいと思っている先輩たちです。今回もねぎしナイトに欠かせない名曲の数々を披露してくれて、特に演奏が後半になるにつれて熱く盛り上がって本当によかった。
弦内は残念ながらねぎしナイト以外で生の演奏を聴くことは殆どできなくなってしまったバンドだけど、でもこうやってねぎしナイトのたびにエヴァーグリーンなサウンドを聴かせてくれることで、逆にねぎしナイトを始めた頃の思い、「僕の身近にある素敵な音楽には、これからもずっと鳴っていて欲しい」というのが、まさにねぎしナイトという場で実現できている、そういうのを感じさせてくれるバンドでもある。これからもよろしくお願いします!


3. 真夜中ギター
結成10周年を超え、在仙の重鎮という表現が似合う風格のあるバンド真夜中ギター。
去年のenn沼田店長の誕生イベントでボーカルの公二君と絡ませてもらったり、ねぎしナイトに参加してもらうようになったり(早いもので3回目)して、交流の進んだところで、鍵盤奏者として自分が加えてもらえることになった。前々から一緒にやりたいねえ、という話は実はしていたのだけど、タイミングがついに整ったということで、今回がその最初のライブ。
正直、真夜中ギターってアレンジが秀逸で、5人の男たちが絶妙のバランスで絡み合っているので、リスナーとして聴いていて鍵盤を入れるような隙というかそういったものを感じないし、メンバーもお客さんも、真夜中ギターとして既に確立された音楽を知っているわけで…しかし一方、ニューソウル近辺のキーボードが似合いそうなサウンドでもある。そこに自分の演奏を足すということになるので、一番意識したのは「調和」だった。真夜中ギターのこれまでの音楽を邪魔せず、いいところを削らず、「あ、足してみたらそれもいいね」といったポイントをひたすら探る…その作業が、緊張感もあり、ハマったときの充実感もある、楽しいものだった。何せ、曲や歌がいいからそれを大事にすれば上手くいくに違いない!とは思っていた。
結果、ライブではスタジオでのリハーサルよりも高めのテンションで弾き倒してしまったけど…聴いてくだすったみなさんいかがでしたでしょうか?
今後も機会を見て参加させてもらいたいと思っているので、「真夜中に鍵盤は無い方がいいね、少なくともあいつじゃないね」と言われないように頑張ります。
今回はコヤマユウ君からHammondのSK-1を借りてプレイさせてもらった、SK-1は流石のオルガンらしいフィーリング、特にレスポンスと音の分厚さで弾いていて気持ちよかった!コヤマ君本当にありがとう!
<セットリスト(真夜中ギターのFacebookページより拝借)>
1.trippin 2.愛を(ねぎしナイトBig Love ver) 3.asian free way 4.夜明けのこうもり MC(ヒィェ!アワ!) 5.spiral 6.朝日通り


4.音昏
こちらもねぎしナイトは3回目となる音昏の登場。
3人のアンサンブルはジャズ的なコード展開やリズム隊が居ないこともあってとても繊細なんだけど、でも不安定さを感じさせないのはやはり各メンバーの技術力と経験値やね。各方面でボーカルとして活躍する実力者のさやか嬢然り、GtのそのけんやSaxのゆうや君みたいにプレイヤーとして優秀な上に歌物にしっくり合わせられるアレンジ力のある人って自分の不勉強もあってか正直仙台ではなかなかお目にかかれない、そんな彼らの演奏を仙台で披露することができて、主催者として嬉しい限りです。今回は僕の好きな(でも音源化されていなかった)「銀の電車 灰の街」の入ったデモ音源をリリースしてくれたのも嬉しかった!もちろんゲットしました。
それにしても、ねぎしナイトに参加してくれたバンドは数あれど、ことグッバイボーイズの音楽との親和性という点で音昏以上のバンドはいないと思う。
今回もリハから混ざってもらって、コラボ曲を多数一緒に演奏することができたんだけど、グッバイの曲を理解し、主張しすぎずに鮮やかな彩りを加えてくれる音昏のセンスには毎回脱帽する。
そんなバンドがここ地元仙台ではなく関東に居てくれて、そしてこうやって縁があって一緒にイベントやったりコラボしたりできること、本当に幸運だし幸せだと思う。
さやか嬢、そのけん、ゆうやくん、ありがとう!マジ感謝!


5.The606
The606の魅力はなんといってもポップさ。それを裏付けるのはジョーくんえりつぃんそれぞれの技量の高さ、それを培う日頃の研鑽や、ソングライティングとアレンジのセンスの良さ、それらがあるからこそあんなに安心して楽しく聴ける良質なポップスになるのだろう。そしてそのセンスがまた俺好みで、えりつぃんが繰り出す鍵盤の持つ魅力を十二分に活かしたボイシングルやフレーズは、歌心のある鍵盤を弾きたいと思ってるキーボーディストなら嫉妬してしまうことうけあい。
ライブ後半、会長が参加してからはさらにグルーヴィーになり、というか会長の動きがトゥーマッチなほど楽しげであり、会長のプレイしている幾多のバンドのメンバーが「俺とやってるバンドではあんなに楽しそうにしてないよな…」と思うことうけあい。まあ、東京からのバンドなのに地元の仲間がマッチしてるのを見るのはなんだか嬉しいね。
そして今回はThe606さんもライブ会場限定のデモ音源を持ってきてくれた(もちろん買った!)、これがまた少ない曲数ながらさすがのクオリティで音の一粒目から聴きごたえのある内容!現在制作中という新作も楽しみ、絶対買う!


6.グッバイボーイズ・エクストリーム
前回のねぎしナイトでinventしたGBBのfinal formがこのGBBEXです。個人的にはもうこれだけやってたい、なんならメンバーを極限まで増やしてワンマンでもやりたい、そんな気持ちです。
<セットリスト>
1. 雨の音 feat. 平山真衣、2. 冬の夜(新曲)feat. 平山真衣、3. ヒコーキ雲 feat. 音昏、4. マージナル・ライン feat. 佐々木公二(真夜中ギター)、5. サンセット・サンライズ feat. 甘茶茂・「ゆ」・MC. N.M.T.、6. 今日から
真衣ちゃんは日頃からコラボする機会が多く、甘ったれで情けない俺の歌詞をいい具合にポップに歌い上げてくれる点で稀有な存在。「雨の音」は前回に引き続きの選曲で、前回よりさらに完成度が高まって、もはやこれは真衣ちゃんの曲だと思ってる。
「冬の夜」はサンセット・サンライズ以来だから一年ぶりの新曲かな、元々デュエット的なアレンジを考えていたけど初披露でそれが叶うとは!サビの頭が弱起とか無くて一拍目から入るメロディーなんだけど、そこを二人で歌い始めるのが気持ちよくて気に入っている!音源リリースできたら解説したいと思ってるけど、神戸に遊びにいって潤と美術館に行ったときの体験から書いた曲。
音昏とのヒコーキ雲は仙台でだったり東京でだったり、何度かやってるし全く不安感なし!でも意外とフルメンバーでできたのは初めてなんだよね。マーヴィンぽいニューソウル風アレンジに仕上げたのでこれもいつか音源化したい!
公二だよ、で登場した公二くんは前回「今日から」を歌ってもらって俺はすごく感動したんだけど今回は新たに「マージナル・ライン」をお願いした。俺には無い才能をたくさん持ってる公二くんに歌ってもらえて真衣ちゃん音昏のみんなと一緒に演奏できて幸せです。しかも「ブルーグラス」も気に入ってくれて別ライブでカバーしてくれているという…ありがとう!
そして「サンセット・サンライズ」、前回に引き続き共作者である甘茶茂を迎え、さらにねぎしナイトでコラボと言えば元祖はこの男、「ゆ」と、さらに最近仙台のラッパー業界で頭角を現しまくっているMC. N.M.T.までぶち込んでのお祭騒ぎでした。完成度を増した甘茶と「ゆ」のコラボは笑える上に普通にかっこよかったし、ますます自分たちの曲とは思えない面白さ!そしてマイクのなかったMC. N.M.T.にはべしゃりで目立ってもらった、奴の面白さはもっとアピールしていきたい!将来有望・時期尚早!
最後にメンバー4人だけで「今日から」を演奏。途端に歌が頼りなくなるけどでもまあこれがグッバイボーイズなんです。ねぎしナイトでこの曲を歌うとみんなが歌ってくれているのが聴こえて来て、嬉しくもあり、この時間が終わってしまう寂しさもあり、ずっとこのバンドを続けていたいということを身体中で実感して、切ない気持ちになるなあ。
というわけで、とにかく楽しいステージだった。いつもは反省ばかりで自分のライブがこんなに楽しく終われることなかなかないので、この形態は本当にpriceless!参加してくれたエクストリーム人材のみなさん本当にありがとう、次回以降もぜひともよろしくです!
そしてグッバイボーイズエクストリームでは「グッバイボーイズの歌、私だったら俺だったらもっとこんな風に歌えるからバックの演奏だけしてくれよ!」という人材を募集しています!遠慮なく相談してほしい!グッバイボーイズの曲はこちらで聴けますので。


7.ねぎしナイトセッション
あとでビデオを観ながらTweetしてたので、そちらを転載します!#ねぎしナイトセッションで探してみても可かと。


そしてうちあげ。前にもねぎしナイトの打ち上げで使ったこっこちゃんに移動して3時近くまで楽しく飲みました。後輩のトリー・ハタウェイがコンパ委員を買って出てくれて助かった!ねぎしナイトがなかったら繋がっていないはずの友達が楽しげに語らっているのを見ていると、孫を見るグランパのような気持ちになるね。

こうしてねぎしナイトの夜はふけていったのでした…

雑感。
いつも書いてるかもだけど。
ねぎしナイトっていろんな価値基準があるこの世の中で、純粋に俺のやりたいことだけを実現させるためのイベントであり、飽きもせずそれに賛同してくれる仲間や、その面白さを共有しに来てくださる(県外からの方も何人も!)お客さんがいてくれて、自分にとっては奇跡の空間としか言いようがない。こんなに純粋に楽しめる時間を持てる大人になれたこと、自分の努力や才覚なんかじゃなくて、果てしない幸運と、至らない主催者に辟易せずに付き合ってくれる多くの仲間たちのおかげである。

みんな本当にありがとう。
みんなとは、これを読んでるあなたのことだよ!

集まった瞬間に「来てくれてありがとう」と思い、ライブを観るごとに「良い演奏をありがとう」と思い、会場や打ち上げで俺と同じか俺以上に楽しそうな笑顔を見せてくれて「一緒に楽しんでくれてありがとう」と思う。いくつになっても、ピュアなことってできるんだね。にわかには信じられないような不思議な感覚です。これから生まれてくる全人類に伝えたいくらい感謝と希望に満ちた気持ちです。思えばねぎしナイトを始めた頃、vol.1〜3の立ち上げメンバーがみんな仙台に居た頃、みんな終わったあとに多幸感でホワホワしていて、でもそれが12年後にも輪をかけて新しい仲間も含めてホワホワできるなんて!

そして最近特に思うのは、分業することの大切さ。とてもありがたいことに、このイベントのために力を尽くしたいと思ってくれる人が何人もいてくれる。そんな恵まれた状況なので、そういう方々に思い切って甘えて役割を担っていただくことで、実行委員長個人の負担は軽くなり、結果としてイベント全体にも良い影響が出る。今回もたくさんの人に助けてもらった。特に実行委員の弦さん、内田さん、やちさんは普段からいろんな相談にのってもらった。実行委員ではないけど小崎やグッバイのメンバーもそう。決して自分ひとりで作ってきたイベントではないのだから、これからもメンバーやスタッフのみなさん、時にはお客さんにまで、いろいろと協力をいただきながらこの場を続けて行きたいと思っている。

次回開催は2016年3月26日、enn3rdにて。
諸事情により、僕が担ってきた実行委員長職を代理メンバーに預けて、いち参加者として参加したいと考えている。
実行委員長代理は弦内のやち兄さんです。出演者としてほぼ皆勤賞でもあり、実行委員の一員として毎回の開催のたびに相談に乗ってくれているやちさんなら何も心配いらないと思っている、お願いするからには引き継ぎだけはしっかりしようと思う!やち実行委員長代理様、どうぞよろしくお願いいたします!

超長文最後まで読んでくださった方(いったいこの世に何人いるのであろうか)、どうもありがとうございました!

これからもねぎしナイトをよろしくお願いいたします!