目にする

休みをもらえたので、早朝、自転車で荒浜の近くまで行って来た。

自衛隊の方には「危ないからやめた方がいいですよ」と言われたのだけど。これからも仙台市に住む人間として、報道を通じてしか沿岸部の様子を知らないと言うのは、今後何か大きなズレを生み出してしまう気がしていたので、いてもたってもいられなかった。

とは言え、車で行くのはいろんなリスクもあるので、自転車をチョイス。何があっても、引っ張って帰って来れるし。

駅裏〜荒井辺りまでは、揺れに寄る被害で道路にダメージが見受けられる程度で、いつもとそんなに変わらなかった。ガススタには長蛇の列、給油できてるところも目撃した。

話に聞いていたとおり、東部道路を境に世界が変わっていた。

踏み込んで、正直、ひるんだ。

早朝だったこともあり殆ど人通りはなかったけど、こんなところに居ていいのか?と自問してしまった。苦しくなり、途中から逃げ出すように早足になってしまった。これが現実か。何度も何度も通った荒浜に通じる風景が、これか・・・。

報道では、マクロ的な俯瞰だったり、限られたミクロの視点でしか見えないものが、視界の隅から隅まで広がっている。震災から10日が経過しているけど、被害の状況は未だに圧倒的だった。

物見遊山で行く場所じゃないし、災害復旧の迷惑になる可能性もあるから誰にでもすすめられることではないけど、機会があれば、実際に目にすることは悪いことでは無いと個人的に思う。そうでないと、わからないことがたくさんある。わからないと、始められないことがある。